今日のギター #52
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こんばんは。今日のギターは、ドイツの作曲家ヨーゼフ・キュフナーの「Allegretto」でした。
昨日のJ.Mクッツェーによるバッハ論の引用をもうひとつ。バッハが古典として認められる経緯を考察しており、とても興味深く読んだ。
純粋に音楽の質を通じてではなかった、と言わねばならない。少なくとも、彼の音楽が適切にパッケージされ提示されるまでは、その質を通じてではなかった。バッハという名前と彼の音楽にはまず、ある大義の一部となる必要があった。それはナポレオンに対抗して勃興したドイツのナショナリズムと、それに付随するプロテスタント復興の大義だった。バッハという形象は、ドイツのナショナリズムとプロテスタンティズムを促進するための道具の一つとなった。逆に、ドイツとプロテスタンティズムの名の下で、バッハは古典として奨励された。
「世界文学論集」J.Mクッツェー 20頁