逡巡しながら日記。

小鳥と人間のとるにたらない日常。

今日のギター #55

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こんばんは。今日のギターはオーストリアの作曲家アントン・ディアベリの「アンダンテ」でした。

クッツェーのバッハ論をまた引用。 バッハの音楽が古典として価値を持つのはなぜか。
大バッハの死後二十年後、ベルリンの音楽家サークルから始まり、音楽を愛好する者たちに楽譜が渡り、モーツアルトに渡り、ハイドンにも渡った。

こうして、ある限定したバッハの伝統がベルリンに存在し、ウィーンに枝分かれしたのだ。


そして今日初心者が「平均律クラヴィーア曲集」の最初の前奏曲をたどたどしく弾くたびに、バッハは音楽という職業の内部で再びテストされているのである。音楽における古典とは、こうした毎日のテストの過程で消えずにそのまま残るものだと言ってしまおうか。

「世界文学論集」J.Mクッツェー 25頁