逡巡しながら日記。

小鳥と人間のとるにたらない日常。

小津安二郎と能

小津安二郎氏の映画の個性的なところは、日本の伝統芸能である能の原理を映画製作の手法に持ちこんだことなのではないか。という仮説を立てた。

役者たちは、自分の役割を無心でこなし、ばらばらなものが舞台上で組み合わさることで一つの演目が出来上がる。形式の劇。「私」的なものが入りこむ余地のない劇。役者が表情をつくらないのもそこにあるのでは。